これからの教師研究 ~20の事例にみる教師研究方法論~
秋田喜代美・藤江康彦 編著

A5判 336頁 定価 3300円
ISBN 978-4-489-02362-0 C3037
2021年6月刊行
◎これまでになかった“教師研究”のため入門ガイド
教師とは誰か、その経験、思考、生き方、自己、文化を知ることは学校教育研究の基本であり、時代を超えて取り組まれうる研究領域です。本書はそのような“教師研究”のため入門ガイドとして、研究の動向や方法論など、基本的な概念や枠組みが理解できるようになっています。教師について問うためには具体的にどのような研究ができるかを、20の研究事例をもとに学ぶ、これまでになかった“教師研究”のための本です。
秋田喜代美(あきた きよみ)
1991年 東京大学大学院教育学研究科博士課程修了 博士(教育学)
東京大学大学院教育学研究科長・教育学部長 同教授を経て
現 在 学習院大学文学部教授
教育心理学・発達心理学・保育学
藤江康彦(ふじえ やすひこ)
2000年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了 博士(教育学)
現 在 東京大学大学院教育学研究科教授
教育方法学・教育心理学・学校教育学
第Ⅰ部 理論編
1 「教師」について研究するために
2 教師研究の方法
第Ⅱ部 研究事例編
第1章 教師の認知や情動をとらえる
1 教師はいかに授業を認知しているか?
2 グループ学習中における教師の子どもへの支援
3 教師の感情経験と専門性の発揮・発達
4 教師の授業研究へのモチベーション
第2章 教師としての自己をとらえる
1 教師の子どもに対する関わりを探究する
2 教師の自己内対話
3 教師の〈語り〉を読み解く
4 セクシュアル・マイノリティの教師の語り
第3 章 教師の経験をとらえる
1 新任小学校教師の経験過程
2 異動という経験
3 ライフヒストリーと語りのスタイル
4 多職種協働のプロセスを記述する
第4章 教師の学習をとらえる
1 教師の経験学習をモデル化する
2 教師の協同的学習過程をモデル化する
3 教師の経験と学習
4 子どもの生活づくりをカリキュラムの中核に据えた学校における教師の専門性
第5 章 教師の文化や組織をとらえる
1 教師間の相互行為分析
2 「教員間の協働」の計量分析
3 教師の学習を支える学校組織
4 教師コミュニティの比較教育学研究