アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 会計・経済・投資理論
三輪登信 監修/アクチュアリー受験研究会代表MAH・栗山太一・中村慎二・相馬直樹・畑田英和 著

A5判 336頁 定価 3520円
ISBN 978-4-489-02365-1 C3041
2021年7月刊行
◎「会計・経済・投資理論」試験全範囲の計算問題演習をカバーする初の学習支援書
何かを学ぼうとするとき,まず全体像を把握し,何を目的としているかをざっくり理解してから各項目の内容がどうなっているか,どのように使うのかに踏み込んでいくという手法があります.本書『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 会計・経済・投資理論』は,まさにそうした視点を意識した作りになっています.教科書をおおまかにでも一巡したあと,知識の整理や定着に,あるいは教科書を読み進める際のガイドのように活用出来ます.また,試験本番で役立つようなアドバイスやテクニックが随所に盛り込まれており,思わず「なるほど」と感じることでしょう.
(監修者・三輪登信氏のことばより)
モデルとは何か.
国際アクチュアリー会は,「モデルとは,統計的,財務的,経済的,または数学的な概念を用いて,組織や事象間の関係を簡略化して表現したもの」と定義しています.アクチュアリーが用いる数理的なモデルには,統計的・数学的なものだけでなく,財務的・経済的なモデルも含まれます.アクチュアリアル・サイエンスが社会科学と言われる所以です.そして,財務的・経済的な概念を学ぶのが「会計・経済・投資理論」の目的でもあります.
受験生と話をすると,「会計・経済・投資理論」は範囲が広いという声をよく聞きます.多くの受験生は,4冊のテキストと過去問を見比べて,既出問題や重要な部分にマーカーを塗るという作業を行った経験があると思います.本書は,全体の7割を占めると言われる「会計・経済・投資理論」の計算問題に必要な知識・公式をコンパクトに纏めてくれています.本書があれば,計算問題の対策に割く時間を省略することができ,余った時間で知識問題の対策に集中することができます.合格した人の体験談を聞くと,共通しているのがタイムマネジメントです.効率的な時間の活用が合格には欠かせません.その意味で,本書はそれを支援してくれる一冊になるでしょう.
(藤澤陽介氏の推薦文より)
■監修者紹介
三輪登信(みわ たかのぶ)
1992年3月 大阪大学工学部卒業
大手生命保険会社を経て,現在大手監査法人において保険会社に対する
会計監査・相談対応やIFRS・経済価値ベースのソルベンシーマージン規制導入・
決算早期化等のアドバイザリー業務に従事.
所属する監査法人において保険セクターの日本代表も務める.
公認会計士,日本アクチュアリー会正会員,年金数理人,日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
企業会計基準委員会保険契約専門委員会専門委員
日本公認会計士協会保険業部会規制対応グループ長,IFRS 保険会計に関する勉強会座長
金融庁経済価値ベースのソルベンシー規制等に関する有識者会議メンバー(前)
■著者紹介
MAH
1990年3月 東北大学工学部機械系精密工学科卒業
1990年4月 国内保険会社入社
2000年1月 確定拠出年金関連業務に従事
2009年1月 「アクチュアリー受験研究会」を発足.現在代表を務める
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
DCプランナー1 級
日本アクチュアリー会準会員
栗山太一(くりやま たいち)
1997年3月 京都産業大学理学部数学科卒業
2005年12月 有限責任監査法人トーマツ静岡事務所入所
2015年11月 栗山太一会計事務所開設
常葉大学外国語学部非常勤講師
公認会計士
税理士
日本アクチュアリー会研究会員
中村慎二(なかむら しんじ)
1999年3月 東京大学法学部卒業
2000年10月 (現)アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国共同事業入所
各種企業法務,金融規制業務,税務・会計助言業務,不正対応業務などを取扱う
日本アクチュアリー会正会員(理事長賞受賞)
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
弁護士
公認会計士
米国公認会計士(イリノイ州RCPA)
相馬直樹(そうま なおき)
2008年3月 東北大学工学部卒業
2010年3月 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
国内保険会社勤務
日本アクチュアリー会正会員
畑田英和(はただ ひでかず)
2003年3月 上智大学理工学部数学科卒業
2005年3月 東京大学大学院数理科学研究科修士課程修了
生命保険会社を経て,現在再保険会社において生命再保険のプライシング業務に従事
日本アクチュアリー会準会員
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
監修者のことば
推薦のことば
はじめに
第I部 アクチュアリー試験「会計・経済・投資理論」受験ガイダンス
第1章 アクチュアリー試験「会計・経済・投資理論」概要
1.1 「会計・経済・投資理論」の位置づけ
1.2 試験範囲と教科書について
1.3 試験の形式と時間の考察
第2章 アクチュアリー試験「会計・経済・投資理論」攻略法11
2.1 3分野全体にいえること
2.2 「KKT」学習の進め方
2.3 お勧め受験対策
第II 部アクチュアリー試験「会計・経済・投資理論」必須知識&公式集
第3章 「会計」必須知識&公式集
3.1 利益測定と資産評価の基礎概念
3.2 現金預金と有価証券
3.3 売上高と売上債権
3.4 棚卸資産と売上原価
3.5 有形固定資産と減価償却
3.6 負債
3.7 株主資本と純資産
3.8 財務諸表の作成と公開
第4章 「経済」必須知識&公式集
4.1 需要と供給
4.2 需要曲線と消費者行動
4.3 費用構造と供給行動
4.4 市場取引と資源配分
4.5 ゲーム理論入門
4.6 経済をマクロからとらえる(GDP)
4.7 有効需要と乗数メカニズム
4.8 貨幣の機能
4.9 マクロ経済政策
第5章 「投資理論」必須知識&公式集
5.1 投資家の選好
5.2 ポートフォリオ理論
5.3 CAPM
5.4 リスクニュートラル・プライシング
5.5 デリバティブの評価理論1
5.6 債券投資分析
5.7 株式投資分析
5.8 デリバティブ投資分析
第III部 アクチュアリー試験「会計・経済・投資理論」必須問題集
第6章 「会計」必須問題集
6.1 利益測定と資産評価の基礎概念
6.2 現金預金と有価証券
6.3 売上高と売上債権
6.4 棚卸資産と売上原価
6.5 有形固定資産と減価償却
6.6 負債
6.7 株主資本と純資産
6.8 財務諸表の作成と公開
第7章 「経済」必須問題集
7.1 需要と供給
7.2 需要曲線と消費者行動
7.3 費用構造と供給行動
7.4 市場取引と資源配分
7.5 ゲーム理論入門
7.6 経済をマクロからとらえる(GDP)
7.7 有効需要と乗数メカニズム
7.8 貨幣の機能
7.9 マクロ経済政策
第8章 「投資理論」必須問題集
8.1 投資家の選好
8.2 ポートフォリオ理論
8.3 CAPM
8.4 リスクニュートラル・プライシング
8.5 デリバティブの評価理論
8.6 債券投資分析
8.7 株式投資分析
8.8 デリバティブ投資分析
付録A 初心者のための「会計」の基礎
A.1 「会計」とは
A.2 2つの報告形式
A.3 B/S, P/Lの作成と仕訳
付録B KKTのための数学基礎公式集
B.1 2次方程式の解
B.2 数列
B.3 指数計算
B.4 微分法
B.5 確率の基本公式
参考文献
索引