はじめての質的研究法 ――9つの事例から学ぶ医療・看護研究
萱間真美・板井孝壱郎・浅井 篤 編著

A5判 304頁 定価 3,520円
ISBN 978-4-489-02446-7 C3047
2025年9月刊行
◎質的研究法にチャレンジしたいすべての医療者へ――論文完成までの過程を執筆者自らが詳細に解説
内容紹介…「質的研究法」に興味を持っていても、実際に取り組むにはその手法のハードルは高く、結局断念したり量的研究手法に変更するなど、質的研究法のスタートラインにすら立たない人がほとんどです。
この書籍は、質的研究法に初めて取り組んだ医療者の事例を多数収録し、彼ら自身によって論文完成までの過程を解説しており、それらの事例がこれから質的研究にチャレンジしようとする研究者の背中を押すに違いありません。質的研究に興味があるすべての医療者に読んで欲しい一冊です。
■編著者
萱間 真美(かやま まみ)
国立健康危機管理研究機構国立看護大学校長(現任)
2022 年4 月 - 国立研究開発法人国立国際医療研究センター
国立看護大学校 大学校長
2017 年4 月 - 2020 年3 月 聖路加国際大学 大学院看護学研究科長 教授
2004 年4 月 - 2022 年3 月 聖路加国際大学(聖路加看護大学) 教授
2002 年4 月 - 2004 年3 月 東京大学大学院医学系研究科 助教授
板井孝壱郎(いたい こういちろう)
宮崎大学大学院 医学獣医学総合研究科医科学獣医科学専攻 生命倫理コーディネーター高度職業人
養成コース長 教授,宮崎大学 医学部 社会医学講座 生命・医療倫理学分野 教授(現任)
2010 年4 月 - 宮崎大学 医学部 教授
2007 年4 月 - 2010 年3 月 宮崎大学 医学部 准教授
2005 年4 月 - 2007 年3 月 宮崎大学 医学部 助教授
2002 年4 月 - 2005 年3 月 宮崎医科大学(宮崎大学) 医学部 専任講師
浅井 篤(あさい あつし)
東北大学大学院 医学系研究科 医療倫理学分野 教授(現任)
2014 年4 月 - 東北大学 医学系研究科 教授
2009 年3 月 - 2014 年3 月 熊本大学 大学院・生命科学研究部 教授
2005 年4 月 - 2008 年3 月 熊本大学 医学薬学研究科 教授
2000 年4 月 - 2005 年3 月 京都大学 医学研究科 助教授
■査読者(6章コメント執筆)/事例執筆者
● 査読者(第6 章 コメント担当)
・木澤 義之(きざわ よしゆき)
筑波大学 医学医療系緩和医療学 教授(現任)
● 事例執筆者(登場順)
・第4 章 事例1 菊地 真実(きくち まみ)
帝京平成大学 薬学部 教授
・第5 章 事例2 武村 雪絵(たけむら ゆきえ)
東京大学医学部附属病院 看護部長
・第6 章 事例3 岸野 恵(きしの めぐみ)
三愛会総合病院 看護部
・第7 章 事例4 田中 雅之(たなか まさし)
医療法人OURS KARADA 内科クリニック渋谷 院長
・第8 章 事例5 福島 鏡(ふくしま かがみ)
聖路加国際大学大学院 看護学研究科 博士後期課程
・第9 章 事例6 松岡 真里(まつおか まり)
三重大学大学院 医学系研究科看護学専攻 教授
・第10 章 事例7 髙木 博(たかぎ ひろし)
みぞのくちファミリークリニック 院長
小曽根 早知子(おぞね さちこ)
筑波大学 医学医療系 地域医療教育学分野 講師
・第11 章 事例8 杉浦 寛奈(すぎうら かんな)
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
地域精神保健・法制度研究部 客員研究員
・第12 章 事例9 三浦 由佳里(みうら ゆかり)
宮崎大学医学部附属病院 臨床倫理部
■総論編
第1章 医療分野における質的研究の意義
第2章 質的研究とはどのような研究方法か
第3章 質的研究の倫理審査におけるポイントと今後の課題
■研究事例編――事例から学ぶ質的研究
第4章 構造分析およびテーマ分析を用いた意思決定プロセスに関する患者へのインタビュー研究
第5章 パンデミック初期にCOVID-19 患者を受け入れた病院看護管理者の経験――複数事例研究
第6章 ACP における家族の機能――再帰的テーマ分析を用いたインタビュー研究
第7章 KJ 法を応用したうえの式質的分析を用いた判断根拠に関する代理意思決定者へのインタビュー研究
第8章 多職種チームによるアウトリーチケアの内容と効果――自由記載データの内容分析
第9章 小児がんでこどもを亡くした親を対象とする半構造化インタビュー研究
第10章 テーマ分析手法を用いた家業継承プロセスに関する医師へのインタビュー研究
第11章 当事者との協働による非自発入院患者へのインタビュー──医師と当事者によるフィールドワーク
第12章 臨床倫理コンサルテーションを担う人材を対象とするテーマ分析の手法を用いたインタビュー研究